日本では初めてお披露目となる『スイート・マイホーム』ジャパンプレミアが 8月3日(木)都内映画館で実施され、主演の窪田正孝さん、共演の蓮佛美沙子さん、奈緒さん、磯村アメリさん、そして齊藤工監督が舞台挨拶に登壇されました。
客席は超満員御礼となったジャンパンプレミアのレポートをお送りします!
ジャンパンプレミアの直前には、登壇キャストによるインスタライブも行い、磯村さんがスマートフォンを持っての和やかな配信となりました。
その後、TOHOシネマズ六本木に向かい、登壇イベントがスタート!
齊藤監督は「太刀打ちできない枠の役者さんたちが集まってくださった」とキャストたちを大絶賛されました。
主人公・清沢賢二を演じた窪田さんは、俳優としての齊藤監督とは最多共演の仲だと明かし「工さんが監督として描く世界で自由に動くことが出来るのは貴重な時間でしたが、不思議な感じもあった。一緒にやっていた20代の頃は自分が調子に乗っていたときもあったので恥ずかしい部分も…。でもそれも含めてぶつけたかった」と今回の出演のオファーを快諾したとのことでした。
そんな関係性も抜擢理由だったという齊藤監督だが、一方で「主人公を窪田正孝さんが演じていただくのが一映画ファンとしての第一条件でした」と俳優としても信頼しており、
「この原作の世界に太刀打ちできるのは生身の人間の表現だったりするので、僕なんかが太刀打ちできない枠の役者さんたちが集まってくれました」とオールスターキャスト集結に自信を持っていられました。
賢二の妻で暖かい新居への移転を夢見ている清沢ひとみ役の蓮佛さんは、夫役の窪田さんについて「醸し出している雰囲気や佇まいや現場での向き合い方が柔らかくて穏やか。その空気感に引っ張ってもらってひとみとして安心して隣にいさせていただきました。怖くておぞましい作品ですが、幸せな現場でした。」と絶大な信頼をよせていました。
一方、賢二とひとみの長女・清沢サチ役の磯村さんは「磯村アメリ、6歳です」と指で6歳のマークを作りながら挨拶すると、それにつられる形で齊藤監督も「齊藤工です。もうすぐ42歳です!」と饒舌に挨拶され会場は笑いに包まれました。
磯村さんは無邪気な笑顔や発言で会場をほっこりとさせながら、「撮影は楽しかった!(窪田さんが)肩車とかしてくれた!」と回想し、齊藤監督については「優しい!カッコよくて可愛くて優った!」とチャーミングな言い回しで思わず会場のみなさまだけではなく、キャストのみなさままで爆笑させてしまいました。
賢二たちの新居「まほうの家」の営業担当・本田役の奈緒さんは「齊藤組に入りたかったので今回参加が出来て良かった。撮影日数は少なかったけれど、齊藤組の穏やかな空気に包まれて楽しかったです」と感謝をされました。
そして日本での劇場公開を前に上海国際映画祭やニューヨーク・アジアン映画祭での上映に立ち会った齊藤監督は、現地の様子を聞かれると「観客の皆さんの感情がストレートでまるでアトラクションのように悲鳴が起こったりした。怯えてくれたり、思わぬところで笑いが起こったり。アトラクションとしてこの作品をふんだんに味わってくれて、この映画がどんなものなのかを教えてもらった気がした」と好感触を得られておりました。
すると怖いものは平気という磯村さんは「メッチャ怖かった~!全部が怖いです!」とこれから本作を観る観客に向けて大きな声で作品をPRしてくれまました。
また本作のテーマにちなみ、キャストのみなさまの「我が家の秘密」をフリップに事前に記入して発表を行いました。
磯村さんは「カエル」と書いて「友達からオタマジャクシをもらってカエルになったけれど一匹いなくなった。部屋のどこかにいるかもしれません。これは秘密です!」と詳細を説明されました。
これに齊藤監督は「部屋にいるじゃなくていなくなった…怖いね」と意外にもイマジネーションを刺激されていました。
蓮佛さんは「お年玉は本」と書いており、「両親からお年玉の代わりに毎年本をもらった。子供の頃は本当に嫌でお金が欲しかった。でも今となっては仕事で台本を読んだりするので、親に感謝です」としみじみされた様子でした。
奈緒さんは「卵がたくさん眠ってる」と書いて「飼っているワンちゃんが卵型のおもちゃを定期的になくしていまだに見つからない。上手く隠している」とワンちゃんあるあるエピソードがお話してくれました。
窪田さんは「アリ発生!」と書いており「どこからともなく家の中にアリが発生する。ただ発生するというといっぱい出てくるはずなのに、3、4匹。どこからともなく出てきてどこにも発生源がない」と怪訝な表情を見せました。
これにすかさず磯村さんは「窓でも開いていたんじゃないの?」と気にされておりました。
一方、齊藤監督は磯村さんに倣って「我が家の秘密」について「カエル」とボケつつも「謎の破裂音。家でパン!という音が時折する」と発表されました。
これに蓮佛さんは「え?本当のやつ?怖い」と怯えましたが、その正体は「酵母菌」でした。
齊藤監督は「瓶で酵素ジュースを作っていて、発酵すると瓶の中の空気が破裂する。瓶の蓋を開けるなんて相当強い力だと思う」と解説されました。
しかしこれにポカン顔だったのは6歳の磯村さんは「発酵?わからない。なんだろう?」と言葉が理解できなかった様子でした。
すると齊藤監督は「人間が出来る唯一の錬金術だね」と絶妙な例えで言い直して、壇上の大人たちは「あー!」と納得の表情だでしたが磯村さんはかわらずポカン顔。
これに対して、齊藤監督が「アメリの知らない話をしてごめんね」と思わず謝罪してしまい会場はまた笑いに包まれました。
ホラー・ミステリー映画のジャパンプレミアとは思えぬ温かいステージもあっという間に終了しました。
最後に主演の窪田さんは「サスペンスホラーでダークな部分がベースとしてあるけれど、一番怖いのは人間だとまざまざと描いた作品。ぜひ楽しんで観てほしいです」とアピールをしました。
齊藤監督も「日本ではまだ俳優が監督することに対してフィルターが掛かってしまいがちだけれど、ここに映り込んでいる役者さんたちの表現は素晴らしいです。映画館という館で『スイート・マイホーム』を観ていただき、どこかに自分自身を見つけてもらえたら嬉しいです」と期待の高まっている観客に呼び掛けとともにジャンパンプレミアは終了となりました。
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