0%

    閉じる

    窪田正孝清沢賢二役

    長野県に住むスポーツジムの
    インストラクター。
    愛する妻と幼い娘のために
    一軒家の購入を考えている。

    —— COMMENT

    今、この作品のテーマでもある主人公のホームの撮影に入っていて、色んなことを疑似体験させてもらっています。父という目線もそうだし、子供がいるという感覚だったり、色んな感情が出てきたり爆発したり消化不良を起こしています。この距離だからこそ工さんを通して、俳優部からではない視点から見えたりすることもすごく新鮮だったり、色んな感じたことのない気持ちを日々感じています。それを表現できるように、目下頑張っています。
    僕なんかには想像もできない視野の広さが監督にはあるので、何か一つでも残せるようにちゃんと自分の仕事を全うできるようにして、作品がどんどん大きくなって、色んな色を帯びて愛される作品なったらいいなと思います。

    —— PROFILE

    1988年生まれ。神奈川県出身。
    2006年に俳優デビュー。『ふがいない僕は空を見た』(2012)でヨコハマ映画祭最優秀新人賞、高崎映画祭最優秀助演男優賞を受賞。主演を務めたNHKテレビ小説『エール』ではエランドール賞を受賞するなど演技も高い評価を得ている。『ある男』(2022)では第77回毎日映画コンクール男優助演賞、第46回日 本アカデミー賞最優秀助演男優賞、第32回日本映画批評家大賞助演男優賞を受賞。2023年5月からは『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』で主演を務めるなど、ドラマ・映画・舞台の垣根を超えて活躍している。齊藤工監督とは、『火村英生の推理』(2016)など度々共演を重ね、いつか共に作品を作ると いう約束を今作で監督と俳優として実現させた。
    今後は『春に散る』『愛にイナズマ』(2023)の公開が控えており、シス・カンパニー公演『いつぞやは』(2023年8月末~)に出演する。

    蓮佛美沙子清沢ひとみ

    賢二の妻。
    暖かい新居への移転を夢見ている。

    —— COMMENT

    ひたひたと居心地の悪い恐怖が押し寄せる作品ですが、現場は本当に穏やかで居心地が良かったです。
    皆で丁寧に物語を紡ぎながら、役を離れたところで私はずっと幸せを感じていました。観る人によって後味が変わる作品になったんじゃないかなと思います。
    指の隙間から見える人間の愚かさを、どうかたくさんの人に味わってもらえますように

    —— PROFILE

    1991年生まれ、鳥取県出身。
    映画『犬神家の一族』(2006/監督:市川崑)でデビュー。『バッテリー』(2007/監督:滝田洋二郎)でヒロインを演じ、『転校生 -さよならあなた-』(2007/監督:大林宣彦)で初主演を務め、キネマ旬報ベスト・テンと高崎映画祭で新人女優賞を受賞。主な出演作に、『RIVER』(2012/監督:廣木隆一)、『白ゆき姫殺人事件』(2014/監督:中村義洋)、『記憶屋 あなたを忘れない』(2020/ 監督:平川雄一朗)、『天外者』(2020/監督:田中光敏)、実写版『鋼の錬金術師 』(2017・2022/監督:曽利文彦)など。

    奈緒本田

    住宅会社社員。
    賢二たちの新居「まほうの家」の営業担当。

    —— COMMENT

    私たちにとって安息の地である"家"を舞台に、その恐怖は訪れます。
    あなたの家の中?眼の中?心の中?"それ"は一体どこに住み着いているのだろう。
    このお話は怖すぎる、でもそれだけじゃない。最後の瞬間まで体感していただけますように…。

    —— PROFILE

    1995年生まれ。福岡県出身。
    連続テレビ小説『半分、青い。』(2018)でヒロインの親友役に抜擢。翌年にはテレビドラマ『のの湯』(2019)での連続ドラマでの初主演や、テレビドラマ『あなたの番です』(2019)で第102回ザテレビジョンドラマアカデミー賞助演女優賞を受賞し注目を集める。『ハルカの陶』(2019)で映画初主演、『#マンホール』(2023)でのヒロイン役など目覚ましい活躍を見せる。
    ほか主な出演作に、『みをつくし料理帖』(2020)『余命10年』(2022)『マイ・ブロークン・マリコ』(2022)など。
    2023年エランドール賞新人賞を受賞。

    中島 歩柏原

    長野県警の警察官。
    清沢家周辺で起こった事件の捜査をしている。

    —— COMMENT

    僕が演じた柏原という警察官は一癖ある人物です。
    その一癖を滲ませるにはどうするか、監督と思案しながら演じられたことは楽しく創造的な経験でした。窪田くん演じる主人公をドキドキさせつつ、お客様のこともドキドキさせられたら幸いです。お楽しみに。

    —— PROFILE

    1988年生まれ。宮城県出身。
    モデルとして活躍しながら、舞台「黒蜥蜴」(2013)にて俳優デビュー。
    その後、連続テレビ小説『花子とアン』(2014)での出演や、初主演映画『グッド・ストライプス』(2015)では第7回TAMA映画賞最優秀新進男優賞を受賞。『いとみち』(2021)『偶然と想像』(2021)で第35回高崎映画祭最優秀助演俳優賞を受賞。
    本年は『さいはて』『17歳は止まらない』『さよならエリュマントス』が公開。

    里々佳原友梨恵

    賢二が働くスポーツジムのインストラクター。
    婚約者がおり、近々結婚する予定。

    —— COMMENT

    原友梨恵役の里々佳です。この度は齊藤組に参加出来て大変嬉しく思います。
    自分の幸せを手に入れたい我儘な欲望を素直に受け止め、友梨恵に向き合いました。夢のマイホームには悍ましい真実が...あなたならどうしますか?

    —— PROFILE

    1995年生まれ。鹿児島県出身。
    モデルとして活動しながら、2020年に配信ドラマ『呪怨:呪いの家』(2020年)にてオーディションでキーパーソンとなる役を獲得し、存在感を見せつける。
    ほか主な出演作に、『理想のオトコ』(2021)『青野くんに触りたいから死にたい』(2022)『今夜すきやきだよ』(2023)など。

    松角洋平甘利浩一

    住宅会社社員。営業担当ではないものの、
    賢二たち家族に対して何らかの執着を見せる。

    —— COMMENT

    齊藤組に参加させて頂き、具現化するとなるとなかなか難解なシーンがありましたが、齊藤監督は俳優もやられていることもあり、演出用語が分かりやすく、気持ちがとても作りやすかったです。常にどこか一抹の不安やストレスを感じながら作品を拝見しました。
    人間の怖さ、住環境の不安定なことへの恐怖、利便性追求の落とし穴など現代社会に潜む危険性を浮き 彫りにしたサスペンスホーミーホラーだと思いました。
    人によって恐怖というものは各々違いがありますが、もしも貴方の安らぐはずの家が不気味だったらと想像してご覧いただければと思います。

    —— PROFILE

    1977年生まれ。長崎県出身。
    チャン・イーモウ監督『The Flowers of War』(2011)で映画デビュー。その後も舞台・ドラマ・映画など幅広く活躍している。
    主な出演作、『無頼』(2020)『すばらしき世界』(2021)『燃えよ剣』(2021)『ハケンアニメ!』(2021)『百花』(2022)など。

    根岸季衣清沢美子

    長野県内に住む賢二の母。
    聡と共に二人で暮らしている。

    —— COMMENT

    齊藤工監督はスタッフ、キャストへのリスペクトが基盤にしっかりあって、その信頼感から現場は穏やかで寛容な空気感に包まれていました。けれど、ご覧くださる方は、油断なさいませんよう。「確信犯、齊藤工」が緩やかに仕掛けてくる罠に、どうぞ浸って下さい。

    —— PROFILE

    1954年生まれ。東京都出身。
    舞台『ストリッパー物語』で鮮烈なデビューを果たす。黒澤明監督、大林宣彦監督作品を初め多くの映画監督から愛され、作品ごとの多彩な役どころで観客を魅了する。
    ほか主な出演作に、『焼肉ドラゴン』(2018)『ミッドナイトスワン』(2020)『ちひろさん』(2023)など。

    窪塚洋介清沢聡

    長野県内に住む賢二の兄。
    美子と共に二人で暮らしている。
    何者かの視線に怯えて、引きこもっている。

    —— COMMENT

    主人公のひきこもりの兄の役をやらせて頂きました。
    怖い話を撮っていたわけですが、齊藤監督の演出の仕方がとても心地よかったのと、あまり演じたこと のない役柄が楽しかったことを覚えています。
    夢のマイホーム、世界で1番スイートな場所となるはずが、まさかこんな展開が待っているなんて… 衝撃のラストに向けてどうぞお怖がりください。

    —— PROFILE

    1979年生まれ。神奈川県出身。
    『金田一少年の事件簿』(1995)で俳優デビュー。その後『池袋ウエストゲートパーク』(2000)で注目される。『GO』(2001)で第25回日本アカデミー賞新人賞と史上最年少での最優秀主演男優賞を受賞。
    『Silence -沈黙-』(2017)でハリウッドデビューを果たし、BBC×Netflix London制作連続ドラマ「Giri/Haji」(2019)でもメインキャストを演じるなど、海外にも積極的に進出している。
    ほか主な出演作に、『ファーストラヴ』(2021)『全員切腹』(2021)『Sin Clock』(2023)など。

    吉田健悟上林

    賢二が働くスポーツジムのインストラクター。

    —— COMMENT

    現場で特に印象的だったのが齊藤工監督の現場を見る瞳だった。ジッと待つ。待つ。待つ。
    静かだけど情熱的な姿に自分以外の方々も心を掴まれていたような気がする。
    台本を読んだ時に、拭いきれない湿気に包まれるような感覚を覚えた。自分自身も公開が楽しみです。ぜひ映画館へ足をお運びください。

    —— PROFILE

    1993年生まれ。広島県出身。
    『暗殺教室〜卒業編〜』(2016)にて映画デビュー。
    ドラマ『真犯人フラグ』(2021)や『燃えよ剣』(2021)『イチケイのカラス スペシャル』(2023)などの話題作にも多数出演。
    ほか主な出演作に、『犬鳴村』(2020)『刑事7人』(2022)など。

    磯村アメリ清沢サチ

    賢二とひとみの長女。

    —— COMMENT

    優しくて、魔法が使えそうな監督さんとお仕事できて本当に良かったです。
    怖い物が好きなので、サチになれて凄い凄い嬉しくて撮影も楽しかった!
    映画観ながらいっぱいドキドキしたけど、ドキドキも面白かったし、不思議な黒い色の魔法にかかったみたいでした。
    みんなもドキドキして楽しくみてくれるといいです!

    —— PROFILE

    2016年生まれ。東京都出身。
    TVCMへの出演の他、ドラマ・映画を中心に多数作品に出演し、その演技に高い評価を受けている。
    ほか主な出演作に、『アキラとあきら』(2020)『チェリまほ THE MOVIE 〜30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(2022)『夜を走る』(2022)『サイド バイ サイド 隣にいる人』(2023)など。

    岩谷健司菊池

    住宅会社社員。

    —— COMMENT

    世の中には過去に凄絶な経験をして、トラウマを抱えながらも普通に生きてる人が沢山いると思います。
    この映画を観てから、自分のよく行く居酒屋の店員さん、美容師やタクシー運転手などなど僕の目の前に当たり前に存在していた人々の心の闇を覗いてみたいような、みたくないような。そんな気分になりました。

    —— PROFILE

    1970年2 月25日生まれ。青森県出身。
    山内ケンジ氏の演劇ユニット「城山羊の会」の作品に多く出演するほか、数々の舞台・映画・ドラマに出演。近年の主な出演映画に、『岬の兄妹』(2019/片山慎三監督)、『夜明けの夫婦』(2022/山内ケンジ監督)、『ロストケア』(2023/前田哲監督)などがある。

    閉じる

    脚本倉持 裕

    —— COMMENT

    原作では中盤、怪異の正体の主観で真実が語られるのですが、映画ではその手法を取らないことになったので、構成に知恵を絞りました。寒さと暑さなど、皮膚感覚に訴える表現にも気を使いました。また、脚本打ち合わせでは、互いに理性を保ちながら熱い議論が展開される現場でした。特に、原作のラストを映画でも採用するかどうかについては、企画の立ち上がり時点からクランクイン直前まで、さまざまな意見がぶつかり合い、エキサイティングでした

    —— PROFILE

    1972年生まれ。神奈川県出身。劇作家、脚本家、演出家。2000年、劇団ペンギンプルパイルペイルズを旗揚げし、劇団公演のすべての作品の脚本、演出のほか、舞台作品としてはM&Oplaysプロデュース「鎌塚氏シリーズ」の作、演出、劇団☆新感線 いのうえ歌舞伎「乱鶯」「けむりの軍団」、カズオ・イシグロ原作「わたしを離さないで」の脚本などを手掛ける。2004年「ワンマン・ショー」で岸田國士戯曲賞受賞。テレビドラマの脚本に『弱くても勝てます』『信長のシェフ』『サラリーマン金太郎』など、NHKのコント番組『LIFE!~人生に捧げるコント~』にも参加、LIFE!スペシャルドラマ「忍べ!右左エ門」の脚本も担当している。 ほか脚本での主な参加作品に、『十二人の死にたい子どもたち』(19)『ゾッキ』(21)『アイ・アム まきもと』(22)など。

    音楽南方裕里衣

    —— COMMENT

    齊藤監督が『人間の本質的なものを大事にしたい』とおっしゃっていたのが印象的でした。無自覚や無意識の中にこそ本質が宿るような気がして、今回は自分が好む音を一度捨て、‟素”と‟無”の感覚で作品と登場人物たちに寄り添うような作曲方法を取りたいと考えました。おおまかな音楽構成を練ってからは、映像を見ながらひたすら没頭する形で直感的・感覚的に音を録り、耳心地の悪い音やうっかり録ってしまったノイズも生かす形で音楽を仕上げました

    —— PROFILE

    作曲家、編曲家。2016年にマサチューセッツ大学ボストン校を卒業、2017年にバークリー音楽大学にて修士課程を修了。アニメ、ドラマ、映画と幅広く映像作品にて音楽を手掛ける。主な参加作品に、『KINGDOM』(19)、『今際の国のアリス』(20)、『映画 すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ』(21)など。

    撮影芦澤明子

    —— COMMENT

    何でもない日常の延長線上に潜んでいる心の闇や有り様を、断定することなく描きたかった。特に闇の表現には気を使った。齊藤監督の演出はオーソドックスでありながら、ここぞという時のこだわりはたいしたものだと思う。ご本人が俳優ということで、多分俳優同士でしか分からない阿吽感溢れる魔法の演出しているんだろうな。現場は寒さと、コロナ禍真っ只中いうことで制作陣は、今では考えられないほど神経質になった。とにかく陽性者を出さないこと、赤ちゃん、乳幼児に、子どもへの気遣いと、親御さんたちの協力あっての現場でした。そんな中、地元仙台のみまさんが作ってくれたほくほくの魚汁最高! お茶セットには齊藤監督のイズムが浸透して、体に優しい品々がならんでいました

    —— PROFILE

    1951年生まれ。東京都出身。青山学院大学在学中に、渡邉護監督の助監督を始めたのきっかけに撮影の世界へ。その後撮影部をめざし、伊藤英男、押切隆世、中堀正夫に師事。1982年よりCFカメラマンとして独立。川崎徹をはじめ多くの演出家と出会う。1994年の平山秀幸監督『よい子と遊ぼう』をきっかけに、本格的に映画に取り組み、以後多くの作品に関わる。『わが母の記』(11)では第36回日本アカデミー賞優秀撮影賞を受賞し、 2016年には芸術選奨を受賞。主な参加作品に『羊の木』(18)『子供はわかってあげない』(20)『THE LEGEND & BUTTERFLY』(23)など。

    照明菰田大輔

    —— COMMENT

    影が効果的に出せたらなと、考えながら撮影していました。そんな中、照明のアイデアを取り入れていただいたり、余分なところを削ぎ落としてもらって、撮影を進めていった記憶があります。齊藤組の現場は穏やかで、1シーン1シーン丁寧にキャストと話し合いながら組み立てていっているように感じました

    —— PROFILE

    1980年生まれ。神奈川県出身。『一枚のハガキ』(10)『八日目の蝉』(11)『散歩する侵略者』(17)などの作品に照明助手として参加。近作は照明技師として『東西ジャニーズ Jr. ぼくらのサバイバルウォーズ』(22)、『劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ』(2023)などを手掛ける。

    美術金勝浩一

    —— COMMENT

    メインとなる新築『まほうの家』の構造を平家の1階建から2階建の設定に変更したことで縦軸の動線ができ、お芝居に奥⾏き感が出たと思います。地下になる床下から上層部の屋根裏に⾄る構造はロケとスタジオセットの併⽤で狭⼩で不気味な空間ができました。空調機能設備については、最初は親しみやすいイメージから後半には恐怖を感じるように少し誇張したデザイン要素を取り⼊れてみました。監督の『映画』に対する愛情の奥深さ、この作品に対する熱い思いが演じる俳優側、スタッフ側にも遺伝⼦のように伝わり、毎⽇のスタッフの健康配慮にも気を使い、さらに愛情たっぷりの現場での差⼊れが充実していて、楽しさも厳しさも感じられた撮影でした。それよりコロナ禍のハードな撮影にも関わらず、お忙しいはずの⿑藤監督はいつ寝ていたのか? 映画の中⾝とは違う不思議さでした(笑)

    —— PROFILE

    東京都出身。『トカレフ』(94/監督:阪本順治)で美術監督に。主な作品に『ピンポン』(02/監督:曽利文彦)、『神様のカルテ』(11/監督:深川栄洋)、『鍵泥棒のメソッド』(12/監督:内田けんじ)、『杉原千畝』(15/監督:チェリングラック)、『ボクの妻と結婚してください。』(16/監督:三宅一重)、『チアダン』(17/監督:河合勇人)、『旅猫リポート』(18/監督:三木康一郎)、Amazon配信『しろときいろ』(監督:本木克英)、『天正遣欧少年使節MAGI』(監督:長崎俊一)、『ミュジコフィリア』(21/監督:谷口正晃)、『おそ松さん』(22/監督:英勉)、『HOTEL IRIS』(22/監督:奥原浩志)、『BAD LANDS』(23/監督:原田眞人)など。『一枚のハガキ』(11/監督:新藤兼人)で毎日映画コンクール美術賞、『火火』(05/監督:高橋伴明)で映像技術奨励賞受賞。

    録音桐山裕行

    —— COMMENT

    私自身、作中で描かれているように家を建てたばかりであり、同じ年頃の小さな子どもを持つ親として、理想の家、理想の家族を描けるのかをとにかく意識しました。言葉を出さない『家』が、音の表現で、どのように表情を変えていくのかを楽しんでいただけたらと思います。齊藤監督の現場はいつも心地良く過ごせます。それぞれのスタッフの可能性を信じてくれて、それをちょうどよく整えてくれる、まるで暖かい家族のような現場でした。極寒の雪の中での撮影、移動も少なかったことで、どんどんチームのグルーブ感が生まれたことは忘れられません

    —— PROFILE

    1981年生まれ、長野県長野市出身。東放学園音響専門学校卒業後、ポストプロダクションにて主にTVCMの制作に携わる。2017年からはフリーの録音技師として映画、ドラマ、CMなど多岐にわたり活動する。『blank13』(17)、『ATEOTD』(20)、『ふちいし』(23)など齊藤工監督作品ほか、『MANRIKI』(19)、『猿学町で会いましょう』(19)、『その日、カレーライスができるまで』(21)などに参加。『シン・ゴジラ』(16)では効果収録に携わった。

    編集髙橋幸一

    —— COMMENT

    ミステリー要素を含んでいる作品なので、伏線の貼り方や見せ方、そしてそれらの回収には特に気を遣って編集しました。ドラマの流れ上使用しないであろうキャスト(登場人物役)それぞれのクローズアップ撮影したものを編集素材としていただいたのですが、これがいい感じにハマりました。この素材を適宜インサートとして編集したかたちを、齊藤監督に気に入っていただけたのは嬉しかったです

    —— PROFILE

    1971年生まれ。群馬県出身。2000年『サディスティック&マゾヒスティック』に参加、以来、編集者として、『トウキョウソナタ』(08)、『クリーピー 偽りの隣人』(16)『散歩する侵略者』シリーズ(17)など黒沢清監督作品をはじめ、『ブタがいた教室』(08)、『悪夢のエレベーター』(09)、『その夜の侍』(12)、『老後の資金がありません!』(20)、『そして、バトンは渡された』(21)などに携わる。

    第25回上海国際映画祭GALA部門出品 第22回ニューヨーク・アジアン映画祭コンペティション部門出品

    窪田正孝 蓮佛美沙子 奈緒 中島 歩 里々佳 松角洋平 根岸季衣 窪塚洋介 監督:齊藤 工 原作:神津凛子「スイート・マイホーム」(講談社文庫) 脚本:倉持 裕 主題歌:yama「返光(Movic Edition)」(ソニー・ミュージックレーベルズ) 音楽:南方裕里衣

    製作:鳥羽乾二郎 太田和宏 高見洋平 人見剛史 松下寿昭 澁谷京子 福山雅治 エグゼクティブプロデューサー:福家康孝 新井勝晴 プロデューサー:中村陽介 赤城 聡 ラインプロデューサー:飯塚信弘 撮影:芦澤明子(J.S.C) 照明:菰田大輔 美術:金勝浩一 録音:桐山裕行 装飾:山田好男 編集:髙橋幸一 音響効果:安江史男 スクリプター:工藤みずほ スタイリスト:高橋さやか ヘアメイク:中山有紀 音楽プロデューサー:千田耕平 キャスティング:南谷 夢 助監督:是安 祐 制作担当:桑原 学 製作幹事・配給:日活 東京テアトル 制作プロダクション:日活 ジャンゴフィルム 企画協力:フラミンゴ 製作:日活 東京テアトル 講談社 ライツキューブ スターキャット ブルーベアハウス 助成:(ロゴ)文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会 ©2023『スイート・マイホーム』製作委員会 ©神津凛子/講談社

    その秘密に触れた皆さまからの絶賛の声を見る! コメントはこちら

    TRAILER

        「家族を幸せにする“まほうの家”CM」
        のはずだった篇

        INTRODUCTION

        新たに手にしたが発端となって、
        次々と巻き起こる謎と恐怖。

        何が偽りで、何が真実なのか ———
        予測不能な衝撃のラストを目撃したら最後、
        あなたはもう家には帰れない。

        角田光代、石田衣良、伊集院静ほか選考委員の満場一致で小説現代長編新人賞を受賞し、話題となった神津凛子による禁断のベストセラー小説が遂に映画化。
        監督を務めるのは、俳優であり初長編映画監督作『blank13』(2018)が上海国際映画祭アジア新人部門賞をはじめ国内外の映画祭で8冠を獲得した齊藤工。
        主演に窪田正孝を迎え、蓮佛美沙子・奈緒・窪塚洋介ら実力派俳優陣によって 「家」 を中心に様々な思惑と怪異が スリリングに折り重なる、これまでの常識を覆すホラー・ミステリー作品が誕生した。

        何が偽りで、何が真実なのか ———
        予測不能な衝撃のラストを目撃したら最後、
        あなたはもう家には帰れない。

        STORY

        マイホームを手にした一家に
        忍びよる恐怖 ———
        そのに秘められた真実を
        知ってはいけない。

        極寒の地・長野県に住むスポーツインストラクターの清沢賢二は、愛する妻と幼い娘たちのために念願の一軒家を購入する。“まほうの家”と謳われたその住宅の地下には、巨大な暖房設備があり、家全体を温めてくれるという。

        理想のマイホームを手に入れ、充実を噛みしめながら新居生活をスタートさせた清沢一家。だが、その温かい幸せは、ある不可解な出来事をきっかけに身の毛立つ恐怖へと転じていく。

        差出人不明の脅迫メール、地下に魅せられる娘、赤ん坊の瞳に映り込んだ「何か」に戦慄する妻、監視の目に怯えて暮らす実家の兄、周囲で起きる関係者たちの変死事件。そして蘇る、賢二の隠された記憶。その「家」 には何があるのか、それとも何者かの思惑なのか。

        最後に一家が辿り着いた驚愕の真相とは?

        DIRECTOR

        監督:齊藤工

        —— COMMENT

        神津先生の原作は、決して安易に実写化してはいけない、人間の究極のタブーが詰まった箱の様な作品。
        もしこのパンドラの箱を開けるのであれば、生身の人間に成せる極限に辿り着かなくては意味がないと思い、撮影の芦澤明子さんをはじめ、信頼と実績と意欲に溢れた尊敬すべき作り手の皆さんと入念な作 戦会議を何度も繰り返しました。そして現場にて、この上ない素晴らしき演者の方々が、事前の予測、推測を遥かに超えていって下さり、この作品はある種の"必然"に辿り着いた気もします。「作品に込めたメッセージ」などと気安く言語化出来ない、人間の人間による"ある現象、事象"が本作『スイート・ マイホーム』には映り込んでしまいました。ホラーともミステリーともサスペンスとも括れない、ジャンルは人間。世界的にコロナ禍・ステイホームを経過した今だからこそ、自宅と言う聖域、護られるべき場所で起こるこの物語を、何処か我が事の如く体感して頂きたいです。

        —— PROFILE

        1981年生まれ、東京都出身。
        パリコレクション等モデル活動を経て2001年に俳優デビュー。俳優業の傍らで20代から映像制作にも積極的に携わり、齊藤工名義での初長編監督作『blank13』(2018)では国内外の映画祭で8冠を獲得。『フードフロア:Life in a Box』(2020)では、AACA2020(アジアン・アカデミー・クリエイティブ・アワード)にて、日本人初の最優秀監督賞を受賞した他、劇場体験が難しい被災地や途上国の子供たちに映画を届ける移動映画館「cinéma bird」の主宰や全国のミニシアターを俳優主導で支援するプラットフォーム「ミニシアターパーク」を立ち上げるなどマルチに活動している。
        俳優としての主な出演作に、『騙し絵の牙』(2021)『CUBE 一度入ったら、最後』(2021)『シン・ウルトラマン』(2022)『THE LEGEND & BUTTERFLY』(2023)『零落』(2023)など。

        CAST

        • 窪田正孝清沢賢二役

          PROFILE

        • 蓮佛美沙子清沢ひとみ役

          PROFILE

        • 奈緒本田役

          PROFILE

        • 中島歩柏原役

          PROFILE

        • 里々佳原友梨恵役

          PROFILE

        • 松角洋平甘利浩一役

          PROFILE

        • 根岸季衣清沢美子役

          PROFILE

        • 窪塚洋介清沢聡役

          PROFILE

        • 吉田健悟上林役

          PROFILE

        • 磯村アメリ清沢サチ役

          PROFILE

        • 岩谷健司菊池役

          PROFILE

        CREW

        • 脚本倉持 裕

          PROFILE

        • 音楽南方裕里衣

          PROFILE

        • 撮影芦澤明子

          PROFILE

        • 照明菰田大輔

          PROFILE

        • 美術金勝浩一

          PROFILE

        • 録音桐山裕行

          PROFILE

        • 編集髙橋幸一

          PROFILE

        THEME SONG

        yama

        主題歌:「返光(Movie Edition)」
        (ソニー・ミュージックレーベルズ)

        作詞・作曲 尾崎世界観

        —— COMMENT

        怖くて目を逸らしたくなるほどの緊張感や、人間の恐ろしさを感じました。
        主人公がただの被害者ではなく、過去に痛みや罪を抱えているからこそ、誰も責められない。
        (主題歌も)歌詞からして、母親目線の楽曲だと自分は感じていて、我が子に対する愛情、守りたい気持ちが切ないなと思いました。
        (エンドロールで自身が歌う主題歌が流れた時は)曲とリンクするものがたくさんあったので、劇中で語られなかった母親の気持ちをエンドロールで知るようで、自分の曲だけれど、切なくなりました。

        ダウンロード/ストリーミングはこちら

        —— PROFILE

        主題歌:yama
        SNSを中心にネット上で注目を集める新世代シンガー。
        2018年よりYoutubeをベースにカバー曲を公開し活動をスタート。2020年4月に自身初のオリジナル楽曲としてリリースされた『春を告げる』はSNSをきっかけに爆速的にリスナーの心を掴み、あらゆるヒットチャートでトップにランクイン。
        アニメ『王様ランキング』(2021)『SPY×FAMILY』(2022)『機動戦士ガンダム 水星の魔女』(2023)のテーマ曲や、映画『線は、僕を描く』(2022)の主題歌など多数の人気作からオファーを受ける、今の音楽シーンを象徴するアーティストの1人。

        NOVEL

        著:神津 凛子『スイート・マイホーム』
        (講談社文庫)

        原作『スイート・マイホーム』の詳細はこちら 原作試し読みはコチラから

        原作:神津凛子

        —— COMMENT

        何気ない生活音や足音がどうしてこうも不穏な気持ちにさせるのか。
        齊藤監督が描く「スイート・マイホーム」は、狂気と絶望は日常と隣り合わせにあり、誰しもが「そちら側」に落ちてしまう可能性があるとわたしたちに突き付けてくる。
        「怒」の穏やかさと「哀」の激しさを巧みに表現した窪田さんの演技が、物語の世界にリアリティーを持たせている。
        余計な装飾を排した恐怖は心を抉り、いつまでも重く肉体に居座ることを実感させられる映画だ。

        —— PROFILE

        1979年生まれ。長野県出身。
        2018年に本作『スイート・マイホーム』で第13回小説現代長編新人賞を受賞し、デビュー。幼少期よりスティーブン・キングの作品に影響を受け、中学生の時より小説の執筆を始める。その後、一時は創作からは離れていたが、三人目の子供の出産を機に執筆を再開し、本作の受賞に至る。著作の映像化は本作が初めてとなる。
        ほか著作に、『ママ』『サイレント 黙認』など。

        ALTERNATIVE VISUAL

        サイトウユウスケさんデザインによる
        オルタナティブビジュアル